「そろそろ覚悟を決めるかな、艦長。」
「ジン・ジャハナム閣下がそう仰るのなら!」
ギュイ~ン(←ギターの音色から挿入歌「いくつもの愛をかさねて」が流れる)
『機動戦士Vガンダム』屈指の名シーン、リーンホースJrの特攻は30年たった今でも色あせない、珠玉の演出がこれでもかと詰め込められた3分間ですが、そんな名演出が盛りだくさんの「エンジェル・ハイロゥ攻防戦」に投入されたのがこちら「V2アサルトバスターガンダム」です。
超長距離砲が印象的なバスター装備と耐ビームコーティングが施された金色のアサルト装甲、『ガンダムF91』でも登場したヴェスバーに3基のバリア・ビットを展開できるメガ・ビーム・シールド、まさに全部乗せの最終決戦仕様なスペシャルな機体です。
が、しかし!登場したその回に水着のお姉さん達に装甲を破壊されてしまうという実に不憫な機体でもあります。作画の都合なのか、監督がスポンサーのおもちゃ屋さんに当てつけしたのか、カテジナさんがカテジナさんすぎたのか、僕には分りませんがTV視聴時にはこの形態があまり印象に残らなかったのは事実です。
それでもV2アサルトバスターガンダムが高い人気を誇るのは、『スーパーロボット大戦』などのゲーム内でのインパクトと、プラモデルなどの立体物の展開が成功したからでしょうか。勝利したのはやはりスポンサーのおもちゃ屋さんだったということです。
リガ・ミリティアのおじいさん達も前述のとおり大活躍ですが、ザンスカール帝国軍の方はおじさん達が良い味を出していました。
「俺の息子でも16歳だぞ。今のは、もっと子供だった。」
「こんな現実があるというのか。…まだ遊びたい盛りの子供が、こんなとこで、こんなことをしちゃあいかん。」
「カサレリア。」
「妻と娘を迎えたい場所に、光の翼が。」
ザンスカールはトップの老人(カガチ)と若手のエース(ファラ、ルペ、カテジナ)が狂っていた印象ですが、おじさん達は良識ある人が多かった気がします。
でも、そんな良識あるおじさん達が戦場では悲惨な死を遂げていくわけで、寂寥感というか、無常観というか、何とも言えないしんみりした感情に襲われます。
富野監督は『Vガンダム』当時52歳前後ですが、もしかしたら老人と青年に絶望していたのかもしれませんね。
「腐るものは腐らせ、焼くものは焼く。」
「増えすぎた人類こそ真理を踏み越えたのだ。そういう人類は消えた方がよい。」
これまでの世界を作ってきた老人は自分の意見を変えることができず、これからの世界を作っていく若者とは会話が成り立たない。
ザンスカール帝国の悲劇は意外と他人事ではないかも…ですね。
部分塗装、墨入れ、つや消しトップコート。
素人なりに頑張ってみました!
合わせ目消しも試したのですが、完全には消せてないですね…
でも個人的には満足しています!
楽しく作れました!
コメント